【自然の中で】風を感じて楽しむ!身近なものでできる風向き探しの遊び方
風は目に見えませんが、私たちの周りで常に動いています。葉っぱを揺らし、草をなびかせ、時には頬を優しく撫でてくれる、そんな風の存在を意識して遊んでみましょう。特別な道具は何もいりません。体と身近な自然のサインを使って、風がどこから来て、どれくらいの強さで吹いているのかを感じ取る、昔ながらの素朴な遊びです。
風向き探しの遊びとは?
風向き探しは、文字通り「風がどちらの方向から吹いているか」を感じたり、観察したりする遊びです。風は目に見えないため、子供にとっては少し不思議で面白い存在です。この遊びを通して、五感を使い、自然の法則を身近に感じることができます。また、風が吹くことで周りの自然がどう変化するのかに気づくきっかけにもなります。
この遊びの魅力は、どこでも、いつでも、特別な準備なく始められる手軽さにあります。公園の広場、庭、河原、さらには道端でも、風さえ吹いていれば楽しむことができます。体力を使う要素が少ないため、お子さんと一緒にゆっくりと自然を感じたい方にもおすすめです。
必要なもの・適した場所
必要なもの
この遊びの基本的な道具は、体そのものと、周りの自然のサインです。 * 体: 頬や手に当たる風の感触、皮膚が冷える感覚などで風を感じ取ります。 * 自然のサイン: 木の葉の揺れ方、草の傾き方、水面の波紋、砂や埃の動きなどを観察します。
より分かりやすくするために、身近なものを補助として使うこともできます。 * 小さな葉っぱや軽い紙: 手から離して、どちらに飛んでいくかで風向きを確認できます。 * ハンカチやリボン、細長いビニール袋: 風になびかせると、風向きや強さが視覚的に分かりやすくなります。
適した場所
風が感じられる屋外であれば、ほとんどの場所で楽しめます。 * 公園の広場 * 庭 * 河原や土手 * 海岸 * 少し開けた道端
建物や木に囲まれた場所よりも、ある程度開けた場所の方が風を感じやすいでしょう。ただし、飛ばしたものが人に当たったり、思わぬ場所に飛んでいったりしないよう、周囲に十分なスペースがある場所を選んでください。
具体的な遊び方・手順
年齢や興味に合わせて、様々な方法で風を感じてみましょう。
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まずは体で風を感じてみる:
- お子さんと一緒に立ち止まり、目を閉じて静かに風を感じてみます。
- 頬に当たる感触は? 首の後ろは? 手のひらはどうかな?
- 「風がどっちから吹いているかな?」と声をかけながら、体のどの部分に風が強く当たるかで方向を感じ取ります。
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周りの自然のサインを観察する:
- 近くの木を見て、葉っぱがどちらに揺れているか観察します。
- 足元の草がどちらに傾いているか見てみます。
- 地面の砂や埃が風でどう動くか注意深く見守ります。
- 水たまりや川などがあれば、水面の小さな波紋がどちらに広がっていくか見てみます。
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身近なものを使って風向きを確認する:
- 拾った小さな葉っぱや、持っているハンカチ、ティッシュペーパーの小さな切れ端などを手に持ちます。
- 手からそっと離してみて、それがどちらの方向に飛んでいくか目で追います。
- ハンカチやリボンを持っている場合は、それを高く掲げて、どちらになびくか見てみましょう。
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風の強さも感じてみる:
- 「今の風は強いかな?弱いのかな?」と問いかけます。
- 体で感じる強さ(そよそよ、ビュービュー)
- 周りのものがどれくらい揺れているか(木の枝が少し揺れる、大きくしなる)
- 音(風の音、物が風で立てる音)
- 飛ばしたものがどれくらい速く、遠くまで飛んでいくか
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(少し慣れたら)風向きを言葉にしてみる:
- 「風はあの木の方から来ているね」「公園の入り口の方に向かって吹いているね」など、身近な目印を使って方向を言葉で表現してみます。
- 方角(東西南北)に興味があれば、「これは北風かな?南風かな?」と一緒に考えてみるのも良いでしょう。
安全上の注意点
風を感じて楽しむ遊びは基本的に安全ですが、いくつか注意すべき点があります。 * 広い場所を選ぶ: 小さな葉っぱや紙を飛ばす場合でも、人や自転車、車などに当たらないよう、周囲に十分なスペースがある場所を選びましょう。 * 危険な場所には近づかない: 風が強い場所(高い場所、崖の近く、工事現場のそばなど)は思わぬ危険があるため避けてください。 * 強風時は中止する: あまりに風が強い日は、体が煽られたり、予期せぬものが飛んできたりする可能性があります。安全を最優先し、無理せず中止しましょう。 * 飛ばすものに注意: 硬いものや重いもの、尖ったものなど、飛んだときに危険なものは絶対に飛ばさないでください。自然物を使う場合も、とげのあるものなどは避けましょう。 * 体温調節: 風が吹くと体感温度が下がることがあります。特に肌寒い日や、汗をかいている時は、風で体が冷えすぎないよう注意が必要です。上着を着るなど、適宜調整してください。 * ゴミの処理: 紙の切れ端などを使った場合は、飛ばしたものを忘れずに拾い集めて持ち帰りましょう。自然をきれいに保つことも大切です。
対象年齢の目安
おおよそ3歳くらいから楽しめます。 * 3歳〜5歳頃: 風を体で感じる、葉っぱが飛んでいく様子を見るなど、五感を使ったシンプルな体験を中心に楽しめます。 * 6歳頃〜: 風の強弱を感じ分ける、風向きを簡単な言葉で表現してみる、自然のサイン(木の揺れ方など)と風の関係に気づくなど、観察や理解を深めながら楽しめます。
飽きさせない工夫・アレンジ
- 風追いかけっこ: 風が運んでいく葉っぱやシャボン玉などを、風上に向かって、あるいは風下に向かって追いかけてみます。
- 風の音を聞き分ける: 木の種類によって葉擦れの音が違うことや、風が障害物に当たって立てる音など、風が作る様々な音に耳を澄ませてみます。
- 手作り風向計・風力計: 用意があれば、簡単な風向計(ペットボトルや厚紙などで作る)や風力計(紙コップとストローで作るなど)を一緒に作って、観測遊びをしてみるのも面白いかもしれません。
- 風の日の宝物探し: 風で飛ばされてきた面白い形や色の葉っぱ、木の実などを探してみる遊びです。
- 風を使ったゲーム: ハンカチ落としの要領で、風下にハンカチを落としてどちらが先に拾えるか競争するなど、風の力を利用した簡単なゲームを考えてみるのも楽しいでしょう。
まとめ
「風向き探し」は、特別な道具や準備が不要で、体力もあまり使わずに楽しめる昔ながらの素朴な外遊びです。目に見えない風の存在を五感で感じ、周りの自然のサインを観察することで、子供たちの好奇心を刺激し、観察力を養うことができます。
お孫さんと一緒に、公園や庭で立ち止まり、ただ静かに風を感じてみる時間を持ってみてはいかがでしょうか。風がそよそよと吹く心地よさ、時には頬をなでる少し冷たい感触。そうした小さな自然との触れ合いの中に、豊かな学びと楽しい時間があります。安全に注意しながら、ぜひ風を感じる外遊びを楽しんでみてください。