自然の音を楽しむ!草笛の吹き方と安全な遊び方【昔ながらの外遊び】
草笛とは?身近な自然で楽しむ音遊びの魅力
自然の中を歩いていると、道端や公園で見かける身近な草。その草の葉っぱ一枚で、素朴ながらも美しい音色を奏でることができるのが「草笛」です。特別な道具は一切不要。必要なのは、ちょっとした草と吹くための息だけです。
昔から子供たちの間で楽しまれてきた草笛は、自然の恵みを感じながら五感を使い、音を出す工夫をする創造的な遊びです。澄んだ空気の中で聞こえる草笛の音は、どこか懐かしく、心を癒やしてくれます。
この遊びは、激しい動きを必要としないため、体力の心配がある方でも気軽に楽しめます。お孫さんと一緒に、どの草が良い音を出すか探したり、音を出す練習をしたりと、コミュニケーションを深めるきっかけにもなります。
この記事では、草笛の基本的な遊び方から、安全に楽しむための注意点、さらに遊びを発展させるためのヒントまで、詳しくご紹介します。
どんな草で楽しめる?必要なものと遊ぶ場所
草笛に必要なものは、ずばり「草の葉っぱ」だけです。特別な道具は一切必要ありません。
どんな草の葉っぱでも音が出るわけではありませんが、比較的音が出やすい草の代表例としては、以下のようなものがあります。
- オオバコ
- イネ科の植物(道端によく生えている細長い葉の草など)
- ツユクサ
- カヤ
これらの草は、葉が柔らかく、ある程度の大きさがあり、平たいものが草笛に適している傾向があります。ただし、種類によって音の出やすさや音色が異なりますので、色々な草を試してみるのも楽しみの一つです。
遊ぶ場所は、草が生えている場所ならどこでも可能です。公園の片隅、河原、自宅の庭、または安全な道端など、身近な自然の中で気軽に始めることができます。
基本の草笛の吹き方・手順
草笛にはいくつかの吹き方がありますが、ここでは比較的簡単で音が出やすい基本的な方法をご紹介します。
- 草の葉を選ぶ: 柔らかく、ある程度の大きさがあり、傷ついていないきれいな葉を選びます。枯れた葉や虫食いの葉は避けます。
- 葉を持つ: 選んだ葉を、両手の親指と人差し指で挟むように持ちます。葉がピンと張るように持ちましょう。
- 手の形を作る: 両手の親指の付け根あたりをくっつけて、小さな隙間を作ります。葉はこの隙間に渡すようにセットします。葉がたるまないよう、ピンと張った状態を保ちます。
- 息を吹き込む: 両手の親指で作った隙間に、口を近づけて息を「スーッ」と吹き込みます。葉の角度や張りを調整しながら、何度か試してみましょう。
- 音が出たら調整: うまくいくと、葉が振動して「ピーッ」というような音が出ます。音が出たら、葉の張り具合や息の強さ、吹き込む角度などを微調整して、より良い音色を探ってみましょう。
最初はなかなか音が出ないかもしれません。そんな時は、葉っぱをもう少しピンと張ってみたり、息の強さを変えてみたり、吹き込む角度を変えてみたりと工夫してみてください。何度か挑戦するうちに、きっと音が出せるようになります。
安全上の注意点
自然の中での遊びには、安全に楽しむための注意が必要です。草笛を安心して行うために、以下の点に留意してください。
- 使う草に注意: 見慣れない草や、毒性のある可能性のある草(例えば、ウルシ、キョウチクトウなど)には触れないようにしましょう。遊ぶ場所の草が安全か心配な場合は、図鑑で調べるか、詳しい人に尋ねるなど、事前に確認するとより安心です。公園など管理された場所の草を選ぶのも良いでしょう。
- 清潔な草を選ぶ: 犬の散歩コースや交通量の多い道端など、排気ガスや汚れがついている可能性のある場所の草は避けましょう。できるだけ清潔な場所で育った草を選んでください。
- 口に入れない: 特に小さなお孫さんが、遊んでいる葉っぱを誤って口に入れてしまわないよう、そばで見守りましょう。
- 遊んだ後は手洗い: 草や土に触れた後は、必ず石鹸を使ってしっかりと手洗いをしてください。
- 体力に合わせる: 長時間続けて疲れてしまわないよう、適度に休憩を取りながら遊びましょう。
これらの点に気をつけることで、安全に楽しく草笛を体験することができます。
対象年齢の目安と飽きさせない工夫・アレンジ
- 対象年齢の目安: 音を出すには少しコツがいるため、自分で葉っぱを持って吹くという動作は小学生くらいからの方が楽しめるかもしれません。しかし、小さなお子さんでも、一緒に葉っぱを集めたり、大人が吹く音を聞いたりすることから楽しめます。自然の音に触れる体験は、年齢に関わらず貴重なものです。
- 飽きさせない工夫・アレンジ:
- 色々な草で試す: 違う種類の草で吹いてみて、音色や音の出やすさの違いを感じてみましょう。「この葉っぱは高い音が出るね」「こっちは低い音かな?」などと話しながら試すと楽しいです。
- 葉っぱのサイズを変える: 長い葉っぱや短い葉っぱ、幅の広い葉っぱや狭い葉っぱなど、大きさを変えて試してみましょう。
- 音階に挑戦: 少し慣れてきたら、葉っぱの張り具合や息の強さを変えて、音の高低を出し分けることに挑戦してみましょう。簡単な童謡などを草笛で演奏してみるのも面白いかもしれません。
- みんなで発表会: それぞれが気に入った音色の草笛を見つけたら、順番に吹いて聴かせ合う発表会を開いてみるのも盛り上がります。
まとめ:身近な草で自然の音色を奏でよう
草笛は、特別な準備や場所を必要とせず、身近な自然の中で手軽に楽しめる昔ながらの遊びです。一枚の葉っぱから音が生まれる不思議さや、自分が出したい音色を追求する面白さは、子供たちにとってきっと新鮮な体験となるでしょう。
最初は音を出すのに苦労するかもしれませんが、それもまた楽しい挑戦です。お孫さんと一緒に試行錯誤しながら、自然の音を奏でる喜びをぜひ味わってみてください。
安全上の注意点に留意し、清潔な場所で採取した草を使うことを心がければ、安心して楽しむことができます。自然の中で耳を澄ませ、草笛の優しい音色に癒やされるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。