【昔ながらの外遊び】身近な草で簡単!指先を動かす「草のバッタ」作りと遊び方【自然の中で】
草のバッタ作りと遊びの魅力
公園や庭、道端など、私たちの身近な場所にはたくさんの草が生えています。この身近な草や茎を使って、昔ながらの遊びとして親しまれてきたのが「草のバッタ」作りです。特別な道具や材料は一切不要で、手と少しの草さえあれば、あっという間に小さなバッタのおもちゃが完成します。
自分で作った草のバッタは、世界に一つだけの宝物。作ったバッタで遊んだり、お友達と見せ合ったりと、楽しみ方は様々です。指先を使って草を編み上げていく作業は、集中力を養い、手先の器用さを高めることにもつながります。また、自然の中で材料を探すことから始まるこの遊びは、子供たちの観察力や創造力を育む素晴らしい機会となります。
この記事では、身近な草で簡単にできる「草のバッタ」の基本的な作り方と、作ったバッタでさらに楽しめる遊び方をご紹介します。
遊びの概要と楽しさ
「草のバッタ」作りは、その名の通り、草や茎を編んだり結んだりしてバッタの形をしたおもちゃを作る遊びです。完成したバッタは、そのままで飾ったり、動かして遊んだりすることができます。
この遊びの最大の魅力は、手軽さと創造性です。公園や散歩中にふと見つけた草が、ちょっとした工夫で可愛いおもちゃに生まれ変わる驚きは、子供にとって大きな喜びとなります。また、指先を細かく動かす作業は、高齢者の方にとっても良い手のリハビリや脳の活性化につながると言われています。世代を超えて一緒に楽しめる、温かみのある昔ながらの遊びです。
必要なもの・場所
必要なもの:
- 細長くてしなやかな草または茎 2〜3本(カヤツリグサ、イネ科の草などが適しています。長すぎず、指で簡単に裂けるくらいのものが扱いやすいでしょう。)
- (必要であれば)ハサミ ※手で茎を裂ける種類を選べば不要です。
遊ぶのに適した場所:
- 公園の草むら
- 庭
- 河原や土手
- 散歩道脇の安全な場所
草のバッタの作り方/手順
ここでは、最もシンプルで作りやすい草のバッタの作り方をご紹介します。
- 材料を選ぶ: 根元に近い、比較的しっかりしていて、葉がついていないか少ない茎を選びます。長さは20cm〜30cm程度あると作りやすいでしょう。同じ太さのものを2本用意するのがおすすめです。
- 十字に組む: 用意した2本の茎を、中心より少しずらした位置で十字に重ね合わせます。短い方を上にすると、後で扱いやすくなります。
- 胴体を作る(1): 下になった長い方の茎を、上の短い方の茎にぐるぐると巻き付け始めます。巻き付ける際は、できるだけきっちりと、隙間ができないように巻いていくのがポイントです。巻き付ける範囲は、バッタの胴体の長さ(3cm〜5cm程度)になるまでを目安にしてください。
- 胴体を作る(2): 巻き付け終えたら、巻き付けた方の茎の先端を、巻き始めのあたりに差し込んで固定します。手で押さえながら形を整えましょう。これでバッタの胴体と、前に突き出た頭の部分、そして後ろに残った長い脚の部分ができます。
- 脚を整える: 後ろに残った長い茎は、バッタのジャンプする脚になります。余分な長さがあれば、手でちぎるかハサミで切って、適当な長さに調整します。
- 触角をつける(任意): もし可能であれば、別の細い草の先端などを、胴体の巻き始め部分に差し込んで、触角のように見せることもできます。
これで草のバッタの完成です。草の種類や太さによって、様々な形のバッタが生まれます。
安全上の注意点
- 草の種類に注意: 毒性のある草や、触るとかぶれる可能性のある草(ウルシ科の植物など)には近づかないようにしてください。どのような草が安全か分からない場合は、よく知っている草(ススキやイネ科の雑草など)を使うか、事前に図鑑などで確認することをお勧めします。
- ケガを防ぐ: 茎の切り口などで手を切らないように注意しましょう。ハサミを使う場合は、特に子供から目を離さないでください。
- 誤飲に注意: 小さな子供が草の切れ端や作ったバッタを口に入れないように、必ず大人がそばで見守ってください。
- アレルギー: 草花にアレルギーがある場合は、この遊びは避けるか、十分に注意して行ってください。
- 熱中症対策: 夏場など暑い時期に行う際は、こまめに水分補給を行い、帽子を着用するなど、熱中症にならないように十分注意してください。体調が優れないときは無理せず休憩を取りましょう。
- 場所の安全確認: 遊ぶ場所の周辺に危険なものがないか(ガラスの破片、危険な虫、深い溝など)、事前に確認してから遊びましょう。
対象年齢の目安
草のバッタ作り自体は、大人が手伝えば3歳頃から楽しめます。指先を使う細かい作業が多くなるため、自分で考えて形を整えながら作れるようになるのは、5歳〜6歳頃からが目安となるでしょう。作ったバッタを使って遊ぶのは、年齢に関係なく誰でも楽しめます。大人が作ってあげて、子供が遊ぶという形でも十分に楽しめる遊びです。
飽きさせない工夫/アレンジ
- 違う草で作ってみる: 色々な種類の草や茎を使ってバッタを作ってみましょう。太さやしなやかさの違いで、どんなバッタができるか試すのは楽しい発見があります。
- 数をたくさん作る: たくさんのバッタを作って並べてみましょう。草むらを再現したり、バッタの大家族を作ったり。
- バッタを動かして遊ぶ: 作ったバッタを指でつまんでぴょこぴょこ動かしてみましょう。まるで生きているかのように見えます。地面の上や、作った秘密基地の中を散歩させてみましょう。
- バッタレース: いくつかバッタを作ったら、スタートラインを決めて指で少しずつ押しながら競争させてみるのはどうでしょう?誰のバッタが一番早くゴールできるか競います。
- 他の自然物と組み合わせる: 落ち葉をバッタのベッドにしたり、小枝で障害物コースを作ったりと、他の自然物と組み合わせて遊びを発展させることができます。
- 他の草の生き物を作ってみる: バッタ以外にも、草のヘビや草の魚など、様々な生き物を草で作る昔ながらの遊び方があります。少し難易度は上がりますが、挑戦してみるのも良いでしょう。
まとめ
身近な草や茎を使った「草のバッタ」作りは、特別な準備がいらず、自然の中で手軽に楽しめる昔ながらの遊びです。指先を使うことで集中力を養い、手先の器用さを高めるだけでなく、自然の素材に触れることで感性も豊かになります。
お孫さんと一緒に草を探し、ああでもないこうでもないと話しながら一緒に一つのものを作り上げる時間は、きっとかけがえのない思い出となるでしょう。体力に自信がない方でも、座ってゆっくりと取り組める遊びですので、ぜひ次のお休みには、お孫さんと一緒に公園や庭で、世界に一つだけの草のバッタ作りに挑戦してみてください。自然の中で生まれる小さな命(おもちゃ)が、きっと笑顔を運んできてくれるはずです。