身近な草花で簡単!昔ながらの遊び方アイデア集【昔ながらの外遊び】
自然の中で行う外遊びは、子供たちの好奇心を刺激し、豊かな感性を育む大切な時間です。特別な道具がなくても、身近な自然の中に素晴らしい遊びのヒントが隠されています。
今回は、公園や庭先で簡単に手に入る草花を使った、昔ながらの遊び方をご紹介します。体力をそれほど使わずに楽しめ、子供たちの創造力や発見する喜びを引き出す遊びばかりです。ぜひ、お孫さんと一緒に草花の魅力を再発見しながら、楽しいひとときをお過ごしください。
草花遊びの魅力
草花を使った遊びは、五感をたくさん使います。草の匂いを嗅いだり、花の鮮やかな色に触れたり、葉っぱの形の違いを見つけたりと、自然の多様性を肌で感じることができます。また、遊びの中で草の名前を教えてあげたり、植物がどのように育つのか話したりすることで、子供たちの学びにもつながります。
何よりも、身近な場所で特別な準備なく始められる手軽さが大きな魅力です。少し時間があいたときや、近所の公園に行った際に気軽に楽しむことができます。
必要なものと場所
この遊びに必要なものは、遊ぶ場所にある「草花」だけです。
- 必要なもの: 特になし(遊び方によっては、採集した草花を入れる袋やカゴがあると便利です)
- 遊ぶ場所: 公園、庭、河原、道端など、草や花が自生している場所。安全に配慮し、車通りの少ない場所や開けた場所を選びましょう。
具体的な草花遊びのアイデア
いくつか代表的な昔ながらの草花遊びをご紹介します。
1. 草笛
葉っぱを使って音を出す遊びです。使う葉の種類によって音色が変わったり、コツが必要だったりと、奥深い遊びです。
- 必要なもの: イネ科の細長い葉(ススキやヨシなど)、アブラナ科の葉(レンゲやナズナなど)
- 遊び方:
- 葉っぱを一枚選びます。あまり厚すぎず、しわのないものがおすすめです。
- 両手の親指の付け根をぴったりと合わせ、少し湾曲させます。
- 合わせた親指の間に、葉っぱをピンと張るように挟みます。葉っぱが緩まないように注意してください。
- 親指の間にできた隙間に向かって、息を勢いよく吹き込みます。
- 葉っぱの張り具合や息の強さを調整しながら、音が出るポイントを探します。
最初はなかなか音が出ないかもしれませんが、根気強く試したり、葉っぱの種類を変えたりしながら挑戦するのが楽しいところです。
- 対象年齢の目安: 5歳くらいから(大人が手本を見せながら)
2. 花の首飾り・冠作り
摘んだ花や葉っぱを繋げて、アクセサリーを作る遊びです。
- 必要なもの: 茎の長い花(シロツメクサ、レンゲなど)、または葉っぱ
- 遊び方:
- シロツメクサなどの茎の長い花をたくさん摘みます。
- 最初の花の茎に、次の花の茎を並べます。
- 最初の花の茎を二つ折りにし、次の花の茎と一緒に持ちます。
- さらに次の花の茎を持ってきて、二つ折りにした茎と新しい茎を一緒に持ちます。
- この繰り返しで次々と花を繋げていく方法や、茎に切り込みを入れて次の茎を通していく方法などがあります。子供と一緒にやりやすい方法を見つけましょう。
- ある程度の長さになったら、最初の花と最後の花を繋げて輪っかにすれば、首飾りや冠になります。
葉っぱだけでも、茎を編み込むようにして繋げば冠やベルトを作ることができます。
- 対象年齢の目安: 3歳くらいから(摘む作業や繋げる作業は一緒に)
3. 草相撲
オオバコなどの葉っぱの茎を使った、昔ながらの力比べ遊びです。
- 必要なもの: オオバコの葉(しっかりした茎のもの)
- 遊び方:
- オオバコの葉を、茎の部分が長くなるように根元から摘みます。一人2本ずつ用意します。
- それぞれの茎の先端を引っ掛け合うように組みます。
- 「はっけよーい、のこった!」の合図で、互いの茎を引っ張り合います。
- 茎が切れた方が負けとなります。
どちらの茎が強いか、摘むときに吟味したり、引っ張る力加減を工夫したりするのがポイントです。
- 対象年齢の目安: 4歳くらいから
4. 葉っぱや枝を使ったままごと
自然にあるものを食べ物や道具に見立てて遊ぶ、想像力を広げる遊びです。
- 必要なもの: 様々な形や色の葉っぱ、小枝、石、木の実など
- 遊び方:
- 広場の一角などを「お店」や「おうち」に見立てます。
- 落ち葉をお皿にしたり、小枝をスプーンにしたり、木の実をご飯に見立てたりと、自然の素材を使って想像の世界を広げます。
- 「いらっしゃいませ」「これください」など、お店屋さんごっこをしたり、「ご飯ができたよ」「いただきます」とお食事ごっこをしたりして遊びます。
決まったルールはなく、子供たちのアイデア次第でどんどん遊びが広がります。大人も一緒に「この葉っぱはステーキかな?」「この石は目玉焼きだね」などと声をかけると、より楽しくなります。
- 対象年齢の目安: 2歳くらいから
安全上の注意点
草花を使った遊びを安全に楽しむために、以下の点に注意してください。
- 植物の知識: 知らない植物や、見たことのない実などは、絶対に口にしないよう強く教えましょう。図鑑などで安全な草花を一緒に確認するのも良い方法です。
- 虫やアレルギー: 草むらには虫がいることがあります。虫刺されに注意し、必要であれば虫よけスプレーを使用しましょう。特定の植物に触れるとかぶれるアレルギーがないか、子供の様子を見ながら遊びましょう。
- 遊ぶ場所: 車や自転車の往来が多い場所、段差や傾斜のある場所、水辺など、危険な場所は避けましょう。開けた安全な場所を選んでください。
- 体調管理: 天候の良い日に遊び、水分補給をこまめに行いましょう。遊びに夢中になりすぎず、適度に休憩を挟むことも大切です。
- 後片付け: 摘んだ草花は、遊んだ場所にそのまま放置せず、持ち帰るか、公園のルールに従って適切に処理しましょう。自然への感謝の気持ちを育む機会にもなります。
飽きさせない工夫とアレンジ
同じ遊び方でも、少し工夫するだけで子供は飽きずに楽しめます。
- 競争要素を加える: 草笛の音の大きさを競ったり、草相撲でトーナメント形式にしたりと、簡単な競争を取り入れると盛り上がります。
- 協力して作る: 花の首飾りや冠を、みんなで繋げてうんと長くしたり、大きなものを作ったりする共同作業は達成感があります。
- 宝探し: 特定の形や色の葉っぱ、変わった形の小枝などを探す宝探しゲームにすると、観察力が養われます。
- 変化を楽しむ: 季節によって咲く花や草の色が変わります。春はシロツメクサ、秋はススキなど、その時期ならではの草花を楽しむことで、自然の変化への気づきを促せます。
- 遊びの発展: 採集した草花を持ち帰り、押し花にしたり、簡単な草木染めに挑戦したりと、遊びを発展させることもできます。
まとめ
身近な草花を使った昔ながらの遊びは、特別な準備も費用もかからず、いつでも気軽に始められます。公園や庭に広がる小さな自然の中に、子供たちの好奇心を満たし、五感を刺激する素晴らしい遊びがたくさんあります。
これらの遊びを通じて、子供たちは自然の美しさや面白さを知り、ものを作り出す喜びや工夫する楽しさを学びます。そして何より、お孫さんと一緒に笑い合い、協力し合う時間は、かけがえのない思い出となります。
さあ、晴れた日には、ぜひお孫さんの手を引いて外に出て、足元に咲く草花に目を向けてみてください。きっと、新しい発見と楽しい遊びが待っています。