公園や庭で!自然の色を探して楽しむ昔ながらの遊び方【自然の中で】
自然の中には、私たちが思っている以上にたくさんの色が溢れています。緑色の葉っぱ、茶色の木や土、色とりどりの花や実、灰色や茶色の石。季節によっても、天気によっても、その色は変化していきます。
こうした自然の色に気づき、それを探して楽しむ「色探し遊び」は、特別な道具が何もなくても、身近な公園や庭で手軽にできる昔ながらの外遊びです。子供たちの観察力や発見する喜びを育みながら、大人も一緒に自然の美しさを再認識できる、穏やかで心地よい時間となるでしょう。
遊びの概要と魅力
この遊びは、公園や庭、近所の道端など、自然のある場所で様々な「色」を探し出すシンプルな遊びです。ただ漠然と景色を見るのではなく、「今日は赤色のものを探してみよう」「土にはどんな色があるかな?」のように、色を意識することで、普段は見過ごしてしまうような小さな自然の発見につながります。
子供は鮮やかな色に目を奪われがちですが、この遊びを通して、同じ緑でもたくさんの種類があることや、石や土にも微妙な色の違いがあることなど、より細やかな色の世界に気づくことができます。大人は、子供たちの発見に共感したり、自分自身も新しい視点で自然を眺めたりすることで、心が安らぎ、リフレッシュ効果も期待できます。体力的な負担も少ないため、無理なく一緒に楽しめる点も魅力です。
必要なもの・場所
- 必要なもの: 特別なものは一切必要ありません。手ぶらで始められます。
- あると便利なもの:
- メモ帳やスケッチブック、色鉛筆(見つけた色やものを記録する)
- カメラやスマートフォンのカメラ機能(見つけたものを写真に撮る)
- 虫眼鏡(小さな自然物を拡大して色や形を詳しく見る)
- 小さな袋や容器(安全に持ち帰れるもの〈落ち葉、小石など〉を少しだけ集める場合)
- 遊ぶ場所:
- 近所の公園(草木、花壇、土、石など多様な色が見つかります)
- 自宅の庭
- 神社の境内
- 整備された遊歩道や自然観察路
具体的な遊び方/手順
1. 事前の準備と話し合い
- 遊びに出かける場所を決めます。
- 子供に「今日は自然の中で色探しをしてみようか」と声をかけ、どんな色が見つかるか、何を探したいかなど、簡単に話してみましょう。
- 具体的な色のテーマを決めるのも良い方法です。「今日は『赤』を探そう」「『茶色』を集めてみよう」など。最初は単色から始め、慣れてきたら複数の色を探すようにしても良いでしょう。
2. 探しに出発
- 決めた場所をゆっくりと散策します。
- 子供と一緒に、「どんな色があるかな?」「ほら、あそこに赤っぽい葉っぱがあるよ」「この石は灰色だね」などと声をかけながら、自然のものをよく観察します。
- 目だけでなく、手で触ったり(安全を確認の上)、匂いを嗅いだりしながら、五感を使いましょう。「この葉っぱはツルツルしてて濃い緑色だね」「この土はサラサラで薄い茶色だね」のように、感触や質感、匂いも一緒に言葉にしてみると、子供の探求心がさらに深まります。
3. 見つけた色を記録・収集する
- 見つけた色を、持ってきたメモ帳に塗ったり、スケッチしたりして記録します。
- 持ってきた色鉛筆で、見つけたものと同じ色を探して塗ってみるのも楽しいでしょう。
- 写真が撮れる場合は、見つけた自然物(花、葉、虫など)の色を写真に収めておくと、後で見返せます。
- 落ちている葉っぱや小さな石など、安全に持ち帰れるものは、公園や自然への配慮を忘れずに、少しだけ集めて持ち帰っても良いでしょう。
4. 持ち帰ったもので遊ぶ(オプション)
- 集めた落ち葉や小石などを並べて、色分けをしたり、グラデーションになるように並べ替えたりして遊びます。
- 画用紙に貼り付けて「色の図鑑」や「色の貼り絵」を作ることもできます。
- 写真に撮ったものをプリントして、オリジナルの「自然色カード」を作るのも記念になります。
安全上の注意点
- 危険な植物や虫に注意: 色を探すことに夢中になりすぎず、毒のある植物に触ったり、ハチや毛虫などの危険な虫に近づいたりしないよう注意が必要です。事前に地域の危険な動植物について調べておくとより安心です。
- 公園のルールを守る: 公園の植物をむやみに採取したり、枝を折ったりすることはやめましょう。落ちているものを探すように声かけをすることが大切です。
- 拾い食いは絶対にしない: 地面に落ちているものや、正体が分からない植物の実は、絶対に口に入れないように厳しく伝えましょう。
- 滑りやすい場所や高所に注意: 色を探すのに集中して、足元がおろそかにならないよう注意します。雨上がりなどで地面が滑りやすくなっている場所や、崖、急な斜面など危険な場所には近づかないようにしましょう。
- 体力に合わせた休憩: 熱中症対策として、帽子を着用し、こまめに水分補給を行います。疲れたら無理せず休憩を取りましょう。祖父母世代の方も、ご自身の体調に合わせて無理のない範囲で楽しむことが大切です。
- 事故防止: 交通量の多い道路の近くでは、色探しに夢中になって飛び出さないよう、必ず手をつなぐなど安全を確保してください。
対象年齢の目安
2歳くらいから小学校低学年くらいまでが特に楽しめるでしょう。小さな子供には「赤色の葉っぱはどれかな?」のように色を限定して探すのを手伝い、少し大きい子供には「同じ緑色でも違う色があるかな?」のように観察の視点を与えることで、幅広い年齢で楽しむことができます。
飽きさせない工夫/アレンジ
- 色の数を増やす/減らす: 最初は「赤」「青」「黄」など目立つ色だけを探し、慣れたら中間色や微妙な色の違いも探すようにテーマを広げます。
- テーマを決める: 「今日はお花の色だけを探そう」「動いているものの色を探そう(虫など)」「一番鮮やかな色を探そう」のようにテーマを設定すると、飽きずに続けられます。
- 見つけた色でビンゴ: 紙に色名をいくつか書いておき、見つけた色に対応するマスにチェックを入れていく「色探しビンゴ」も楽しめます。
- 写真図鑑作り: 見つけた色とりどりの自然物を写真に撮り、帰宅後に写真を見ながら、その時の発見や感想を話したり、簡単な「自然色図鑑」を作ったりするのも良いでしょう。
- 季節ごとの変化を楽しむ: 春にはピンクや黄色、夏には鮮やかな緑、秋には赤や黄色、冬には枯れ葉や常緑樹の緑など、季節によって自然の色は大きく変わります。同じ場所で季節ごとに色探しをすることで、自然の移り変わりを肌で感じられます。
まとめ
公園や庭で手軽にできる自然の色探しは、子供たちの好奇心と観察力を育み、私たち大人にも自然の美しさを再発見させてくれる素晴らしい遊びです。特別な準備や体力はほとんど必要ありません。孫と一緒にゆっくりと歩きながら、「この葉っぱは何色かな?」「この石にはどんな模様があるんだろうね?」と語り合う穏やかな時間は、きっと心に残る大切な思い出になるでしょう。次に外へ出る際は、ぜひ身近な自然の中に隠された「色」を探してみてはいかがでしょうか。