【自然の中で】五感で楽しむ!自然の匂い探しの遊び方とヒント
【自然の中で】五感で楽しむ!自然の匂い探しの遊び方とヒント
外に出て自然の中に身を置くと、様々な音や色、そして「匂い」に気づくことがあります。土の匂い、草木の匂い、雨上がりの匂いなど、自然はたくさんの匂いに満ちています。
この「自然の匂い探し」は、体力に自信がない方でも気軽に子供と一緒に楽しめる、昔ながらの遊び方の一つです。特別な道具は一切不要。散歩のついでに五感を使い、自然とのつながりを感じることで、子供の好奇心や観察力を育むことができます。
この記事では、自然の匂い探しの魅力から、具体的な遊び方、安全上の注意点、そしてさらに遊びを広げるヒントをご紹介します。
自然の匂い探しの魅力
「匂い」は五感の一つであり、脳の記憶や感情と強く結びついています。自然の中で様々な匂いを嗅ぐ体験は、子供たちの感覚を豊かにし、身の回りの世界への興味を深めるきっかけとなります。
- 手軽に始められる: 道具や準備がほとんどいりません。いつもの散歩コースでも十分楽しめます。
- 五感を刺激する: 視覚だけでなく、嗅覚という普段あまり意識しない感覚を使います。
- 発見がある: 同じ場所でも、季節や天気、時間帯によって匂いは変わります。小さな変化に気づく喜びがあります。
- 会話が生まれる: どんな匂いがするか、どんな感じがするかを話し合うことで、子供とのコミュニケーションが深まります。
- 体力負担が少ない: 歩きながら、あるいは立ち止まってじっくり楽しめます。
必要なもの・遊ぶのに適した場所
必要なもの
特別な道具は必要ありません。好奇心と「どんな匂いがするかな?」という気持ちがあれば十分です。
遊ぶのに適した場所
- 公園: 木々や草花が多く、安全に探索できます。
- 庭: 自宅の庭でも、植物や土の匂いを感じることができます。
- 河原や土手: 水辺の匂い、土の匂いなど、場所特有の匂いがあります。
- 山道や森: より多様な植物の匂い、土や苔の匂いを感じられます。
- 道端: コンクリートの隙間から生える草や、近くの植え込みなどからも匂いを見つけられます。
どこで遊ぶ場合でも、空気がきれいな場所を選ぶことが望ましいです。
具体的な遊び方・手順
自然の匂い探しに決まったルールはありません。自由に、感じるままに楽しむのが一番です。いくつか具体的なヒントをご紹介します。
- まずは歩いてみる: いつもの散歩コースや公園を歩いてみましょう。「何か匂いがするかな?」と問いかけながら歩き始めます。
- 立ち止まってじっくり嗅ぐ: 気になる場所があれば立ち止まってみましょう。
- 土: 地面にしゃがんで、そっと土の匂いを嗅いでみます。雨上がりの土は独特の匂いがします。「どんな匂いがする?」「雨の匂いかな?」などと話してみましょう。
- 葉っぱや草: いろいろな葉っぱや草の匂いを嗅いでみます。指で少し揉んでから嗅ぐと、匂いが分かりやすいものもあります。(※注意点を後述)
- 花: 咲いている花の匂いを嗅いでみます。花の種類によって全く違う匂いがすることに気づけます。
- 木の幹: 木の幹や樹皮の匂いを嗅いでみるのも面白い発見があります。
- 水辺: 川や池の近くでは、水や湿った空気の匂いを感じられます。
- 匂いの言葉を探す: 嗅いだ匂いをどんな言葉で表現できるか、子供と一緒に考えてみましょう。「土っぽい匂い」「草の匂い」「甘い匂い」「すっぱい匂い」など、思ったことを自由に言ってみます。
- 「匂い当てクイズ」に挑戦: 少し慣れてきたら、どちらかが目を閉じて、もう一方が特定の場所(地面、葉っぱ、花など)の匂いを嗅がせて、何か当ててもらうクイズ形式も楽しめます。
- 見つけた匂いを記録する: どんな場所で、どんな匂いを見つけたか、絵を描いたり言葉でメモしたりして記録するのも良い方法です。
安全上の注意点
自然の中で匂いを探す際は、安全に十分配慮してください。
- 毒性のある植物に注意: 知らない植物の実や葉は、絶対に口に入れたり、強く触ったりしないようにしてください。植物の中には毒性のあるものや、触るとかぶれるものがあります。見た目が似ていても危険な場合がありますので、よく分からないものは避けるのが賢明です。
- アレルギーに注意: 花粉症など、アレルギー体質の子供や大人は、特定の植物の匂いを吸い込むことで症状が出る可能性があります。無理に匂いを嗅がせたり、近づきすぎたりしないでください。
- 虫や動物に注意: 匂いを嗅ぐために地面に近づく際は、ハチやアブ、蚊などの虫がいないか確認してください。また、動物のフンなど不衛生なものには触れないようにしましょう。
- 清潔を保つ: 匂いを嗅ぐために植物や土に触れた場合は、遊びの後には必ず手を洗うようにしてください。携帯用のアルコール消毒液があると便利です。
- 体調に合わせる: 体力を使わない遊びですが、長時間外にいる場合は適度に休憩を取り、水分補給を忘れないようにしてください。特に夏場は熱中症に注意が必要です。
対象年齢の目安
おおむね3歳くらいから楽しめます。
- 3〜5歳頃: 簡単な匂い(土、特定の分かりやすい花など)を「いい匂い」「変な匂い」など simple な言葉で表現することから始めます。
- 6歳以上: 匂いをより具体的に言葉で表現したり、いくつかの匂いを比べて違いに気づいたり、「匂い当てクイズ」に挑戦したりと、遊びを発展させられます。
飽きさせない工夫・アレンジ
- 匂いマップ作り: 公園や庭の地図を描き、「この辺りは花の匂い」「あそこは土の匂い」のように、匂いのする場所を書き込んでオリジナルの匂いマップを作ってみましょう。
- 「今日の匂い」発表会: 散歩で見つけた一番印象に残った匂いを一つ選び、どんな匂いだったか、どこで見つけたかを発表し合う時間を設けてみましょう。
- 匂い言葉ゲーム: 嗅いだ匂いを表現する言葉を、子供と一緒にたくさん見つけ出すゲーム。「土の匂いはどんな感じ?」「湿っぽい?」「つめたい匂い?」など、様々な言葉を引き出してみましょう。
- 家にあるものと比べる: 公園で見つけた葉っぱの匂いを、家にあるミントやバジルなどのハーブと比べてみるのも面白いです。
- 雨上がりの匂い探し: 雨が降った後や降っている最中(屋根のある場所から)に外に出て、独特の土や植物の匂いを嗅いでみます。「濡れたアスファルトの匂い」「草の匂い」など、天候による変化に気づくヒントになります。
まとめ
「自然の匂い探し」は、身近な場所で、特別な準備なしに始められる、五感を豊かにする素晴らしい外遊びです。自然が持つたくさんの匂いに気づくことは、子供たちの感性を磨き、周りの世界への関心を高めます。
体力を使わないため、祖父母と孫が一緒に、それぞれのペースでじっくりと楽しむことができます。安全に注意しながら、ぜひお子様やお孫様と一緒に外に出て、自然の香りに耳を澄ませてみてください。きっと、新しい発見と楽しい会話が生まれることでしょう。