【自然の中で】公園や河原で発見!ススキの穂や葉っぱで楽しむ昔ながらの遊び方
肌寒くなり、秋の訪れを感じる頃。風に揺れるススキの群れは、日本の秋らしい美しい風景の一つです。子供の頃、道端や公園で見かけたススキで遊んだ記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そんな身近な秋の自然、ススキを使った昔ながらの遊び方をご紹介します。特別な道具はほとんど不要で、公園や河原など、ススキが生えている場所があればすぐに楽しめます。秋の優しい風を感じながら、お孫さんと一緒に自然との触れ合いを楽しんでみませんか。
ススキを使った遊びの概要と魅力
ススキは、古くから日本人にとって身近な植物であり、秋の七草の一つにも数えられています。秋に穂を出し、風に乗せて種子を飛ばす様子は、子供たちの好奇心をくすぐるのにぴったりです。
ススキを使った遊びは、大きく分けて「穂」を使った遊びと「葉っぱ」を使った遊びがあります。どちらも、特別な技術は必要なく、自然の素材そのままを楽しむことができるのが魅力です。
- 五感を使う: 風に揺れる音を聞き、穂のふわふわした感触や葉っぱのシャープな感触を感じ、秋の匂いを嗅ぎ、ススキの形や色を観察するなど、五感をたっぷり使うことができます。
- 場所を選ばない: 公園、河原、野原、里山など、ススキが自生している場所であればどこでも楽しめます。
- 準備が簡単: ほとんどの場合、ススキ自体があれば遊ぶことができ、特別な道具は不要です。
- 体力の心配が少ない: 激しい動きは少ないため、体力に自信がない方でも、お子さんのペースに合わせて無理なく一緒に楽しめます。
必要なもの・場所
- 必要なもの: ススキ (場合によって、集めたススキを持ち帰るための袋)
- 遊ぶのに適した場所: 公園、河原、土手、野原など、ススキが群生している安全な場所。人通りの少ない場所を選ぶと、穂飛ばしなども思い切り楽しめます。
具体的な遊び方・手順
遊び方1:ススキの穂飛ばし
ススキ遊びの中でも、特にシンプルで楽しいのが穂飛ばしです。秋風に乗ってふわふわと飛んでいく穂は、見ているだけでも心が和みます。
- 穂を選ぶ: まだ完全に開いていない、少し閉じた状態の穂を選びます。根元を持って優しく摘み取りましょう。完全に開いて綿毛が飛び始めてしまっている穂よりも、適度にまとまった穂の方が良く飛びます。
- 穂を準備する: 摘み取った穂の根元を指で軽くしごいて、穂を少しほぐします。強くやりすぎると穂がバラバラになってしまうので、優しく行います。
- 穂を飛ばす:
- 手に穂を持ち、高く掲げます。
- 風上に向かって、息を「ふーっ」と吹きかけます。穂の根元ではなく、穂全体に風が当たるように吹くのがコツです。
- 風に乗って穂が飛んでいく様子を観察します。
コツ: 風向きを考えて、風上から風に乗せるように飛ばすと遠くまで飛びやすくなります。誰の穂が一番遠くまで飛ぶか競争するのも楽しいでしょう。
遊び方2:ススキの葉っぱを使った遊び
ススキの葉っぱは細長く、縁が少し鋭くなっていますが、工夫次第で様々な遊びができます。
- 葉っぱを摘む: 根元から、葉っぱを数枚優しく摘み取ります。長い葉っぱの方が遊びやすいでしょう。
- 葉っぱを結ぶ: 摘んだ葉っぱを裂いて細くし、他の葉っぱと結び合わせていくと、簡単な飾りや鎖のようなものが作れます。慣れてくると、輪っかを作るなど、少しずつ形を変えることもできます。指先の運動にもなります。
- 葉っぱの感触を楽しむ: ススキの葉の表と裏、根元から先にかけての感触の違いを観察したり、優しく撫でてみたりするだけでも、立派な自然遊びです。葉脈の様子なども一緒に見てみるのも良いでしょう。
- 「ごはん」に見立てる: ススキの穂や葉っぱを、おままごとの「ごはん」や「おかず」に見立てて、石ころなどと一緒にお皿に盛ってみるのも素朴な遊びです。
安全上の注意点
ススキを使った遊びを安全に楽しむために、以下の点にご注意ください。
- 葉っぱの縁: ススキの葉の縁はギザギザしている場合があり、強く触ったり、引っ張ったりすると指を切ってしまうことがあります。特に小さなお子さんと遊ぶ際は、葉の扱い方に注意し、優しく触れることを伝えましょう。
- 植物アレルギー: 人によってはススキにアレルギー反応が出ることがあります。遊んでいる最中や後に、痒みやくしゃみなどの症状が出た場合は、すぐに遊びを中断し、手を洗うなどの対処をしてください。
- 虫: ススキの茎や葉には虫がいることがあります。触る前に軽く払ったり、注意深く観察したりしましょう。
- 場所の確認: ススキが生えている場所が私有地でないか、また、車や人通りが多い場所、足元が悪い場所でないかなど、安全な場所であることを確認してから遊びましょう。
- 手洗い: 遊び終わった後は、必ず石鹸でしっかりと手を洗いましょう。
対象年齢の目安
- ススキの穂飛ばし: 3歳くらいから楽しめます。自分で穂を選び、吹いて飛ばすという単純な動作なので、小さなお子さんでも取り組みやすいでしょう。
- ススキの葉っぱを使った遊び: 葉っぱの扱いには注意が必要ですが、触って感触を楽しむのはどの年齢でも。葉を結んだり編んだりするのは、手先が器用になる5歳くらいから楽しめるかもしれません。
飽きさせない工夫・アレンジ
- 競争を楽しむ: 穂飛ばしで、誰が一番遠くまで飛ばせるか、一番高く飛ばせるかなど、簡単なルールで競争すると盛り上がります。
- 他の自然物と組み合わせる: 集めたススキの穂や葉っぱを、どんぐりや落ち葉、小枝など、その場で見つけた他の自然物と組み合わせて、簡単な「秋の飾り」や「おもちゃ」を作ってみるのも楽しいでしょう。
- 観察を深める: いろいろな場所のススキの穂の色や形、大きさを比べてみたり、風の強さによって穂の飛び方がどう変わるかを観察したりするだけでも、子供にとっては学びになります。
まとめ
ススキを使った昔ながらの遊びは、準備も片付けも簡単で、特別なスキルも必要ありません。秋の野原や公園で風に揺れるススキを見かけたら、ぜひお孫さんと一緒に立ち止まって、穂を飛ばしたり、葉っぱを触ったりしてみてください。
五感を使って自然と触れ合う体験は、子供たちの感性を育み、昔の遊びを伝える良い機会となります。安全に注意しながら、秋ならではの自然遊びを、ゆったりと楽しんでいただければ幸いです。